セントポルタ商店街にある新しいアート発信拠点

幅2メートル、奥行5メートルの、ほんのわずかなスペース。
でも、そこにはアーティスト一人ひとりの「自分だけの世界」を広げる場所。

大分のアートシーンに新しい風を吹き込みたい。
地域の若い才能やアマチュアの表現を応援したい。

そんな思いからこの「小さな美術館」は生まれました。

商店街という日常の中にあるからこそ、誰でもふらっと立ち寄れる、でもしっかりとアートと向き合える場所。
「今日はどんな世界が覗けるんだろう?」
展示ごとに空間の表情が変わり、訪れる人に小さな発見をもたらします。

展示スペース全体を一人の作家が自由に使えるのも特長。

学生やアマチュアの方も気軽に挑戦できる場として門戸を開いています。
大きな美術館では難しい距離感の近い体験が、ここでは味わえます。

作品と観る人の距離が近い。 作家の息づかいが伝わる。

静かに立ち止まり、作品に引き込まれるひととき。
忙しい日常の中でふと立ち寄った人が、思いがけず心を動かされる——
そんな出会いが、この場所では日常的に起こります。

アートをもっと身近に。
表現する側も、受け取る側も、垣根なくつながっていく。
この空間が、地域の中でアートと人とを結ぶ「ハブ」となって、
新しい創造の循環が生まれていくことを願っています。

試してわかった、小さな美術館の展示のかたち

「小さな美術館」をつくるにあたって、最初に出てきたのは「この小さなスペースで、本当に展示なんてできるのかな?」という不安でした。
実際の展示がどんなふうになるのか、スタッフもイメージがつかめず、正直ドキドキ…。

そんなとき、プロのアーティスト、芳賀健太さんが、実験的な展示に協力してくださいました。限られた空間の中で、作品を魅力的に見せるその工夫や姿勢に、たくさんの気づきをもらいました。

小さくても、工夫次第でアートはちゃんと生きる──そう確信できた経験でした。
「小さな美術館」は、こんなふうに少しずつ形になっていきました。

『空間ペインター芳賀健太20周年展 街と絵』

[開催時期] 2025年5月13日(火)~2025年6月15日(日)

■展示スペース図面